ちゃんと勉強してヨガインストラクターの資格を取ったのに、オーディションに全然合格しません、涙
• 不採用の連絡ばかりで心が折れそう
• 不採用と言われても、どこか悪かったのかわからない
一生懸命勉強してインストラクターの資格を取り、
「これで私もヨガインストラクターになれるぞ~~♪」
とキラキラ希望に満ち溢れていたのもつかの間、目の前に大きな壁が立ちはだかった感覚に襲われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
フリーのヨガインストラクター希望の人は尚更。
正社員であれば一つのスタジオから良いお返事を頂けたらそれで求職は終わりですが、フリーインストラクターの場合はそうはいきません。
一つのスタジオで週に1・2クラス頂けたところで、収入としては心もとないのです。
生活をしようと思ったら、たくさんのスタジオのオーディションを受けて、たくさん合格を頂かなくてはなりません。
受ける数が増える分、受けても不採用、受けても不採用…が続いてしまって意気消沈なんて事も起ってしまうこともあります。
今回はなかなかオーディションがうまく行かない新人・未経験のインストラクターさんに向けて、オーディションのポイントをお話しようと思います。
そもそもオーディション情報がなかなか見つからない方はこちらの記事をどうぞ
https://my-yogalife75.com/2024/05/05/116/
多くの新人・未経験の子が陥る勿体ないオーディション
私は以前、都内のヨガスタジオでヨガインストラクターの採用担当を6年程行っていました。
そんな中、養成コースを卒業したての多くの新人・未経験インストラクターの子たちには共通の残念な点がありました。
でももちろん、採用した新人・未経験の方もたくさんいます。
残念ながら採用に至らなかった子と、採用させて頂いた子の違いは何だったのでしょうか?
デモレッスンを考えた通り、間違えずに行うことで精一杯
これ、新人・未経験の子に最も多い、オーディションで陥りやすい点です。
でもこの状態では、残念ながらオーディションを通過するのは難しいと思います。
多くの方が、インストラクター養成コースの卒業試験で行うデモレッスンが、そのままオーディションでも通用すると勘違いしています。
けれど現実は、卒業試験とオーディションでのデモレッスンは全く別のものです。
卒業試験は、それまで学んだことを、ちゃんと理解し身に着けているかを確認するものです。
けれど、オーディションは、明日から即戦力でレッスンを任せられるかを確認するものです。
この二つには、大きな違いがあるのが分かりますか?
このポイントを意識出来ているかいないかで、新人さんや未経験者さんでもデモレッスンの仕方が変わってきます。
今、オーディション不合格続きで悲しい思いをされている方は、この意識があるかを今一度自分と向き合ってみると良いかもしれません。
レッスン内容は特に見られていない
最初にはっきりと断言できますが、多くのオーディションはデモレッスンの内容そのものがチェックされているわけではありません。
もちろん、全く見ていないと言うわけではないので、誘導や説明があまりにデタラメではいけません。
立ったり座ったり慌ただしく、流れがおかしいのもいただけません。
でもそれは正直出来ていて当たり前という前提で見ているので、それをメインにチェックしようとしているわけではないのです。
要するに、そこでつまずいているようでは、選考以前の問題です。
トリコーナアーサナを行ってその後にヴィーラバドラーをチョイスしたからどうとか、ハラアーサナとマツヤアーサナをチョイスしたからどうとか、は関係ありません。
よく、オーディションの後に、考えていたレッスンの流れを一つ飛ばしてしまったとか、順番を間違えてしまったと、ものすごく落ち込んでいる方もいらっしゃいます。
でも、本当はそこでは全く落ち込む必要はありません。
だって、実際にレッスンが始まったら、おそらく何度も失敗しますから。
たくさんのレッスンを行う中で、順番を間違えてしまったり、飛ばしてしまう事くらいベテランでもあります。
と言うか、ベテランになればなる程、その時の参加者やクラスの状況を見て、レッスン内容なんていくらでも変えていきますし、当日の参加者の顔ぶれで内容を考える事だってあるのです。
少し乱暴に言ってしまうと、インストラクターが一人で勝手に考えている内容が自分の中で勝手に変わってしまったところで、誰にも何も迷惑もかからないのです。
だから、オーディションが不合格だった時に、オーディションで行うデモレッスンのプログラムも毎回練り直すのは、実はそこまで効果的ではありません。
※決まったプログラムがあるスタジオで、そのプログラムを遂行できるか見るオーディションの場合は話は別です。
デモレッスンで見ている事
レッスン内容は見ていないのなら、なぜデモレッスンが必要なのでしょうか?
確かに内容は見ていないのですが、レッスンは見ています。
そのレッスン全体の雰囲気、テンポや空気感など、その人自身から現れる個性や魅力を見ています。
例えばスタジオによっては決まったプログラムがあって、誘導のセリフまで一語一句決まっているところもありますが、全く同じクラスを同じ言葉で行ったとしても担当する人によってそのクラスの雰囲気は大きく変わります。
全く同じ事をやっていたとしても、そこにはその人自身の個性が表れているからです。
デモレッスンではその個性を見ています。
もし、何か失敗をしたとしても、実は全く問題がありません。
むしろその失敗をどうやってカバーするかを見るからです。
先ほども述べましたが、ベテランのインストラクターだって、レッスン中にやらかしたり失敗したり、実際にしています。
そこをどう臨機応変に対応出来るかも大切な事なので、そこでスムーズに挽回出来ていたら寧ろプラスであってマイナスにはならないのです。
新人・未経験インストラクターさんにはオーディション時にインストラクションだけでいっぱいいっぱいという方が一定数います。
けれども、それではあなたの個性は出ませんし、参加者にもあなたの緊張と不安が伝わるです。
実際のクラスだと考えたら、とても良いクラスとは言えません。
その為、不採用率もあがってしまいます。
もし今、短いデモレッスンでいっぱいいっぱいだと自覚のある方は、ひたすら練習してください。
寝ぼけててもスムーズに行えるくらいに練習しておくと大丈夫だと思います!
即戦力を求めている
ヨガインストラクターの求人がなされる時、ほとんどの場合は近々に実際クラスを担当してくれる人を探して行われます。
すぐにヨガのクラスという商品を提供できる状態の人を探しているのであって、未熟な人をこれから育てようと思っているわけではありません。
その為、レッスン内容は一定基準に達している事がそもそもの前提なのです。
その基準に達していない場合はその時点で選考から外れます。
ダンスのオーディションでは踊りが下手だったら門前払いされます。
どんなに美しく人目を惹く人であっても、実力不足であれば舞台には立てません。
ヨガのクラスの場合もある意味全く同じ事です。
とは言え、ヨガの場合はアーサナ(ポーズ)がキレイに出来る事や、上級アーサナが出来る事が良いインストラクターの資格ではありません。
実際、アーサナ自体はそこまで得意ではない方がとても良い講師である事も多くあります。
それは、ヨガそのものが目指しているところが、アーサナ(ポーズ)の上達ではないからです。
本来のヨガの目指すべき方向が上級アーサナやアーサナの形の美しさではない以上、良い講師もそれとは違う部分がポイントになってきます。
つまり、アーサナに自信が無い方がアーサナの練習をたくさんすると良いと言う話ではありません。
レッスン内容をお金を頂けるレベルのクラスにしていきましょう、という事です。
もし、今自分のレッスン内容に不安がありつつオーディションを受けている方は、養成コースで学んだ事を復習してください。
足りなければお勉強してください。
そして何より練習してください。
新人・未経験でも合格する場合
では、どんな人が新人・未経験でも合格しているのでしょうか?
これにははっきりとした答えがあります。
参加者に気に入られそうなレッスン
ヨガスタジオにしろ、スポーツクラブにしろ、カルチャーセンターにしろ、どこもみな、お商売として行っています。
その為、ヨガインストラクターを仕事にする以上、どこでクラスを担当する事になったとしても集客というのはとても大切になってきます。
そのクラスを気に入ってくれて参加してくれる人がいなければ、インストラクターにフィー(報酬)を払っているだけ赤字になりますし、参加者が多ければ多いほどスタジオとしては儲かるわけです。
時に集客と照らし合わせて契約終了という事もあるくらいです。
逆に言うと、少々レッスン自体が粗削りでも、未熟でも、参加者に喜ばれそうだと感じさせる魅力あるクラスができれば採用率は上がります。
未熟さや経験不足はこれからいくらでも補えるものなので、未経験であるとか新人であるという事は気にするところではありません。
どんな有名インストラクターでも最初はみな未熟であり、経験不足から始まっていますから。
それぞれスタジオのカラーもありますし、採用担当の好みというのもあります。
だから、「参加者に気に入られそうなレッスン」と一言で言っても、レッスン内容も好まれる人材も一つというわけではありません。
そこは様々な個性があって、様々な魅力があって良いところです。
けれど、どこのスタジオでも参加者がリピートしなさそうなデモレッスンが評価される事はありません。
接客業である
一つ忘れてはいけないのは、ヨガスタジオやスポーツクラブで働くインストラクターは接客業です。
同じヨガを伝える人であっても、ヨガ行者やグルはもちろん接客業ではありません。
その為、その人たちが行うクラスに集客は関係ありません。
そして別に行者さんやグルでなくとも自分でクラスを主催する場合は、自分の志でどうゆうスタイルで開催しても構いません。
けれど、どうしても商業として行っている施設では接客業的側面をなくす事は出来ません。
その為、最低限の接客業に必要な人としての感じの良さは大切です。
レッスン前後に参加してくれる人たちと多少の交流はありますし、レッスンだけではなくヨガインストラクターのお仕事ではそこも大切なポイントなのです。
その為レッスン云々以前に態度や感じが悪いのはNGポイントです。
今までレッスン意外のインストラクターの動向に注目したことが無かった方は、色んなインストラクターのクラスを受けてみて、レッスン前後のインストラクターの動向も実際に観察してみて下さい。
オーディションでは自分を出せるように
新人インストラクターさんの中にはオーディション自体が生まれて初めてという方もたくさんいると思います。
きっとそうゆう場合は、オーディションの時にとても緊張すると思いますし、デモレッスンがちゃんと出来るかという事だけに意識が取られてしまうかもしれません。
実はヨガインストラクターの世界は新人であってもオーディション慣れしている人が一定数います。
普通の職業に比べて、圧倒的に芸能関係経験者が多いからです。
というと、有名モデルさんやタレントさん・女優さんでヨガインストラクターになった方が思い浮かぶかもしれません。
でも、彼らは全く別枠なので、今回のオーディション話には関係ありません。
全く有名ではなく、売れてもいない、誰も知らないけれども芸能関係をかじった経験のあるような人は、ヨガに関わらずインストラクター系の仕事に流れる事が多いのです。
そうゆう人たちはそもそもオーディション慣れしているので、新人であっても堂々と落ち着いてレッスンに個性を表現してきます。
そしてオーディションに来るのは新人さんだけではなくベテランさんだっていらっしゃいます。
なのでもし今自分が「デモレッスンで考えた通りに出来るか」というだけの意識になっていたとしたら、一つ視点を足してください。
スタジオに入ってから出ていくまで、すべてを見られているって。
オーディション慣れしている方は、無意識でこれが出来ています。
こう書くとなんかビビッてしまうかもしれませんが、そんな事ありません。
これもスタジオによりけりなのですが、ヨガインストラクターのオーデション、ベテランより新人さんや経験の浅い方の方が好まれるスタジオもあるのです。
もちろん、ベテラン志向のスタジオもありますけどね。
とにかく落ち着いて、自分自身を出せる事が一番大切です。
実体験に基づくオーディションアドヴァイス
個人的な事ですが、私も新人の時代には4回程、オーディションを受けた事があります。
ありがたい事にその4回ともすべて合格し、担当クラスを頂いています。
養成コースの卒業試験の結果から、その系列のヨガスタジオでそのままクラスを頂いたので、それを含めると5回でしょうか。
今、オーディションの不合格から落ち込んでいらっしゃる方からすると、もしかしたら、すごいと思われるかもしれません。
でもこれ、私がすごい!という話ではないのです。
ただ、当時から卒業試験やオーディションでは「最初から最後まですべてを見られている」という感覚で臨んでいました。
最初にスタジオに入る時から待ち時間、面接やデモレッスン中はもちろんの事、終わってスタジオを後にするまで、全てが見られていると思っていました。
その全ての時間を、ヨガインストラクターとしての立ち振る舞いで挑んでいました。
とは言え、私が過去にオーディションを受けたスタジオの採用担当の方が、実際にそこまで細かく見ていたかは知りません。
見ていたかは分かりませんが、自分が採用担当になってみて、たくさんのインストラクターの方とお会いする機会を得て、オーディションにおいて、それはとても正しい振る舞いだったと思っています。
そして、きっと当時全合格出来たのはその視点があったからだと感じます。
私自身、オーディションに来てくれる子に対して「入ってきてから帰るまでがオーディションです!」と思って厳しくチェックしているわけではありません。
けれど、要所要所で視界に入ってくるその姿は、やはり印象に残ります。
人となりは、実際の面接やデモレッスンの時以外の時間に、より出ているかもしれません。
そして、デモレッスンに関しては、その4回とも内容はどれもほぼ同じでした。
同じ内容をやり込んで、無意識でもインストラクション出来るようにしていました。
無意識でも出来るくらいに練習を
この、無意識でも出来るくらいに練習をするという事、実はかなり大切です。
何故なら、無意識でも出来るくらいに練習をしておくと、万一、緊張やその他アクシデントから頭が真っ白になってしまった時でもデモレッスンをこなす事が出来るからです。
パニクりながら、時に終わった後に記憶が無かったとしても、でもレッスン自体はなんとかこなしていた…と言う結果になる可能性が高いのです。
これが逆に、思い出しながら行っている状態ですと、頭が真っ白になってしまったら何も出来なくなってしまいますから。
現に私も採用担当をしていた際に、せっかくオーディションに来て下さったのに、緊張で頭が真っ白になってしまった方を何人も見ています。
「あ…どうしよう…」と呟いているだけで持ち時間を終了してしまった方もいらっしゃいます。
ご本人もとても悔しく悲しい思いと思いますが、そんな姿を見ていると、私まで辛く悲しくなってしまいました。
無意識でもインストラクション出来るくらいにしておくのは、万一緊張で頭が真っ白になったとしても自動で口も体も動いてくれるようにする為にとても大切です。
後悔のないように、いっぱい練習して、あとはやるだけ!の状態でオーディションは挑んでみて下さい。
陰ながら応援しています!!
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