これ、私の一人目のヨガの先生の言葉です。
若いころからヨガ一筋。
心からヨガを愛し、ヨガに生きた日本では数少ない、本来のヨガをきちんと伝えていたおじいちゃまでした。
お家でヨガやろうと思って本買ってみたけど全然続かなくて
以前スタジオに通っていたけど、なかなか思うように通えなくてやめちゃった
私がヨガを教えていることを知ると、よくこんな風に言う方がいらっしゃいます。
続けられなくてやめちゃったけど、なんとなく今でもヨガに興味がある…
そんな方にちょこちょこ出会うのです。
ヨガに限らず何でも、物事を続けるのって案外難しいのではないでしょうか?
始めようと思っても三日坊主で終わってしまうその気持ち、よく分かります。
私もズボラ王国出身で、思いはあっても続かないのが基本姿勢で生きてきていますから。
そんな私が、物事を続けられるようになったり、コツコツと取り組む事が出来るようになったのも、まさにヨガのおかげなのです。
今日は、物事を続けるやすくなるヨガのお話をしたいと思います。
人間は揺れ動く生き物
ある日のクラスの始まり。
先生のお話はここから始まりました。
私たち人間は常に一定ではなく揺れ動いているものです。
カラダだってやたら調子のよい時もあれば、調子の悪い時もあります。
それは自らの意志とは関係なく、勝手に上がったり下がったり、常に波を打っています。
ココロだって元気な時もあれば、元気がない時もありますよね。
同じような出来事でも日によって感じ方がバラバラです。
私自身は同じ私であるはずなのに。
本来、人間が一定ではないという事は至極当然のことです。
人間に限らず、この世の中に変わらない物なんて何もないのですから。
けれど、その当然のことを本当に理解出来ている人はとても少ないものです。
変化して当然のものを、まるで変わらない物のように思っているから歪みが生まれます。
何かを始めようと思った時、まず最初に
「人間は常に揺れ動く生き物だ」
ということを念頭においてくことが大切です。
必ずやりたくない時がある
ヨガに限らず、ダイエットでも、早起きでも、お勉強でも、何かを続けようと思ったら必ず、必ず、やりたくない時がきます。
面倒くさくなったり、さぼりたくなったり、やめたくなります。
これは当たり前のことです。
人間のココロが一定ではない以上、どんなに大好きなことであっても、モチベーションが永遠に高い状態でいるなんで不可能なのです。
ヨガを長年毎日かかさずやっている人に出会うと
「すごい…。到底私には真似できない…」
と思うかもしれません。
でもその人だって必ず、途中で何度も
「面倒くさい」
「やりたくない」
と感じているのです。
書く言う私も、もうすぐヨガを始めて20年になりますが、始めた当初から今まで、常に一定の熱量で続けて来ているわけではありません。
第一子出産後なんかは、自分の意志であえてアーサナ(ポーズ)をしない期間を設けていました。
私にとってのヨガは生きる事そのもので、一般のイメージのようにヨガ=アーサナ(ポーズ)ではありません。
だから、アーサナ(ポーズ)をしない期間を取っていたとしても、ヨガ自体をやめていたわけではありませんが、一般的にはヨガをしていなかったと思われるかもしれません。
多くのヨガインストラクターのママたちは、産後すぐからアーサナ(ポーズ)の時間を設けて恩恵を得ています。
この時私は全く別の意図があって、あえてアーサナをしないでいたので、産後ヨガ自体はおススメします!
とりあえずやる
先生のお話は続きます。
10代でヨガに出会った先生。
私が初めてお会いした時すでに50年以上ヨガの道をまい進されていました。
その長い間の中では色々なココロの揺れ動きがあったのでしょう。
どんなことでも「今日はやりたくない」「面倒くさい」となるのが人間です。
誰でも、そう必ずなるのだから、どうするのか?
それは「ああ、ココロの揺れ動きがきたな…」「そうゆう時期に突入だな…」とそのココロを受け止めて、けれど流されることなくカラダは行動すればいいのです。
別に下手にモチベーションをあげてやる!!と息巻く必要はありません。
そしてモチベーションが無いものだからやめよう、と思う必要もありません。
いちいち揺れ動くココロに惑わされず、振り回されず、とりあえずやっておけば良いのです。
またやりたい時がくる
全然乗り気になれなくても、とりあえずやっていると、不思議とまたモチベーションが上がる時がきます。
なんだかやる気が出て来るのです。
なぜでしょう?
だって人のココロは常に揺れ動き、一定ではないからです。
【一定ではない】ということは、一度やる気が無くなったからってずっとやる気がなくなり続けるわけではない、という事でもあります。
またいつか楽しく感じたり、やる気が出たり、モチベーションが上がったりします。
だからこそ、勝手に揺れ動き、さがってしまったココロに惑わされるのはとても残念でもったいないことです。
やめてもやめきらない
もし続けられなくてもやめきらないこと。
やめきらない、という考えは当時の私の中ではなかったのでとても印象的でした。
でも本当にそうですね。
例えばお家ヨガをしようと本を買った方が3日だけしか続かなかったとします。
1週間何もやらなくても、次の日思い立ってやってみてそれがまた3日は続いた。
また面倒でやらなくて2週間やらなかったけど、その次の日ふとやってみたら今度は1週間続いた。
もしくはヨガスタジオに通い始めて3カ月通ったけどやめてしまった。
半年何もしてなかったけどまた違うヨガスタジオに通って今度は4カ月は続いた。
となってしまったとしてもです。
最初の挫折の時に決意したヨガやめきってしまったら、3日だけ、3カ月だけで終わり…。になります。
でもやめきらずに何度もやり直し続けていれば1年間トータルした時半分くらいはヨガが出来ているかもしれません。
1/3かもしれません。
でも、3日でやめきってしまった時よりもはるかに多くヨガのある時間が過ごせているのです。
これを聞いてから私は、何かが続けられなくても「挫折した」「やめちゃった」とは思わなくなりました。
その結果、「私はまた出来なかった…」という気分にもならないので間が空いても当然のようにココロに決めたことを再開して、時にまたお休みして…とするようになりました。
そしてその積み重ねを繰り返していると、気付いたらたくさんの事が習慣になっていました。
習慣になったらこっちのもの。
あんなに何も続けられなかった私が続けられる人になっていたのです。
サンカルパ
ヨガではサンカルパという言葉があります。
インド古来のサンスクリット語の言葉で直訳すると「意志・決意」を意味します。
自分自身への誓いです。
おじいちゃま先生はお話の最後にこうおっしゃいました。
やるべきことをやめたくなったら、揺れるココロに惑わされないでとりあえずやること。
やり続けること。
それでもやめちゃったときは、やめきらないこと。
サンカルパ
私たちには意志の力が備わっています。
ヨガの時間に変化にブレない自分をつくる
揺れ動く感情にいちいち振り回されず、やるべきことをやれる自分でいる精神はヨガの時間に培えます。
どんなヨガのクラスでも、ヨガを行う最中は自分自身に意識を向けます。
毎回きちんと自分自身に意識を向けられていると、日々の自分の些細な変化に気付くはずです。
- いつもは簡単に出来るアーサナ(ポーズ)が今日はだんだか出来ない。
- いつもよりカラダが柔らかい感じがして、アーサナ(ポーズ)が取りやすい。
- ものすごく集中してあっと言う間に終わってしまった。
- 全く集中出来なくてちがう事ばかり考えてしまう…
日によって、時間によって、全く状態が違います。
よくよく観察していると、同じ自分なんて一人もいません。
その中で、その時の自分をしっかりと認識しながら、その時のベストなアーサナ(ポーズ)をしていきます。
それは、常に揺れ動くカラダやココロに惑わされず、やるべき事を淡々とやる姿勢につながっていきます。
アーサナ(ポーズ)を通して学んでいる事は、カラダの使い方だけではありません。
いつもそこには、人生をよりよく過ごす為の秘訣が隠されています。
まとめ
7歳の息子、とある習い事を1年ちょっと続けているのですが、それはもう、感情は乱高下です。
「楽しい~~♪大好き~~」と上機嫌な時もあれば、「もう、絶対やめてやる!こんな習い事最低だ!!」と怒り狂っている時もあり。
そんな「もう絶対やめる」の時期がしばらく続き、どうしようかなと思っていた矢先「やっぱり楽しいよね~、まだまだ続けたい♪」ときました。
息子は感情の起伏が激しいタイプなので、分かりやすくその揺れ動きが見えます。
本当に、人間の感情なんてそんなもの。
いちいちそんなものに振り回されていたら、出来るものもできないし、成長もしないし、大変です。
いかに感情に振り回されない人になれるかが人生の性向の秘訣って、本当ヨガの哲学は本質ついてるなぁと感心しきりです。
感情に振り回されず、感情を楽しみながら、やるべきことに邁進したいですね。
決めた事を実行出来る人になれる秘訣は、ヨガの哲学の中に他にもあります♪
それはまた後日ご紹介します~
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